一風変わった実家の墓石

私の実家の墓石は、私の曽祖母が亡くなった時に新しく建てられたものです。
私が28歳の時に老衰で亡くなった曽祖母は99歳でした。
曽祖父は私が生まれる前に亡くなっているので、写真でしか顔は知りません。
曽祖父の骨が納められているお墓は、近所のお寺に建てられていました。
そこには、とても古くて小さな墓石がありました。
そして何故か墓石の隣には木で作られたとても小さな家が建てられていたのです。
家と言っても壁はなく4つの木の柱で屋根を支えている、家のような物です。
その家の中にお花やお水を供えたりしていたのです。
お線香は土に竹のような筒がささっていて、その中に立てていました。
その家は一見神棚のようにも見えました。
初めて見る物だったので、とても驚いた事を今でも覚えています。
おそらく、祖父が建てた物だと思うのですが、何故家のような物を建てたのかは聞いた事はありません。
当時はこれがお墓の代わりになるものだったのか、それとも何か意味があって建てた物なのか、今だ謎のままです。
そして、曽祖母が亡くなりそのお墓を壊し、新しいお墓を建てる事になりました。
お墓選びから支払いまで全てを祖父がしました。
新しいお墓はとても大きくて立派なもので、初めて見た時はとても感動しました。
こんな立派な墓石の下で眠る曽祖母は幸せだなと思ったのです。
墓誌には曽祖父の名前と曽祖母の名前が並んで刻まれました。
そして、墓誌の真向かいには祖父の俳句が刻まれた石が建てられていたのです。
祖父は40年以上も俳句を習い続けてきました。
今では先生として俳句を教える立場になっています。
そんな祖父が亡き母に宛てた一句が石に刻まれているのです。
ただ大きいというだけでなく、皆の視線を集めてしまうような一風変わったお墓でもあります。
私は曽祖母が亡くなってから、月に1度のお墓参りは欠かしていません。
周りの人から行きなさいと言われているわけではないのですが、優しかった曽祖母が私は大好きだったので自然と足が向くのです。
そんな曽祖母に会い行っては、手を合わせ近況報告をしています。
お花が大好きだった曽祖母だったので、花屋で買って行ったり庭に咲いている花を持って行く事もありました。
お墓参りに行くと、大抵墓石が汚れています。
鳥のフンが付いていたりホコリをかぶっていたりしているので、墓石を掃除して帰ってきます。
お墓参りをすると、とても清々しい気持ちになり来て良かったと心から思うのです。
新しい墓石が建ち、曽祖父も天国で喜んでいる事と思います。

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